80代の男性が高次脳機能障害の症状で後遺障害等級2級1号を獲得した事例

事故態様

相談者は、80代の男性で、自転車で道路を通行中に後方から前方不注意の普通乗用自動車に衝突され、頭蓋骨骨折という重傷を負うという交通事故にあいました。

ご相談のきっかけ

札幌ではなく北海道の遠方の方だったのですが、ご家族の方から、後遺障害等級の申請も含め、どのように手続を進めていいか全くわからないということでご相談に来られました。

 解決の基本方針

高次脳機能障害は、後遺障害事案の中で等級認定の立証活動がもっとも大変でかつ難しいケースです。
当事務所では、高次脳機能障害の案件を多数扱っており、高次脳機能障害で後遺障害等級をとる体制ができあがっていることから、遠方の方でしたが、自信をもってお受けしました。
但し、被害者の方は80代で認知症の既往症の診断も受けていたことから、その点の切り分けに注意して対応しました。

 解決内容

当事務所で後遺障害等級の申請をした結果、高次脳機能障害について、2級1号の等級認定を受けることができました。

弁護士のコメント

・高次脳機能障害は、脳に障害は残ってしまうことで感覚障害、言語障害、記憶障害、注意障害、遂行機能障害、社会的行動障害などの症状が生じてしまうため、日常生活や社会生活に大きな支障が出てしまいます。そのため、適切な等級認定を受けて補償を受ける必要性が極めて高いのですが、体自体は問題ないことから、本人のまわりの方が交通事故が原因であることを見過見過ごされることが多いため注意が必要です。
・また、高次脳機能障害は、等級認定の証明の難易度が非常に高く、専門家への相談が不可欠です。
・特に、本ケースのように高齢の方の高次脳機能障害の場合や精神障害の既往症がある方の場合には、その既往症との症状の切り分けをしなくてはいけないので難易度は高くなります。
・当事務所では、高次脳機能障害の案件を多数扱っており、高次脳機能障害で後遺障害等級をとる体制ができあがっており、本ケースでも被害者請求によって2級1号の認定を受けることができました。