年齢によって異なる高次脳機能障害のサイン
高次脳機能障害は、脳に重大な損傷を負っているため、記憶力や判断力が低下してしまうため元のように働けなくなるという重大な影響が残りますが、外見上は普通に見えるために見過ごされやすいという特徴があります。
そして、高次脳機能障害を見過ごさないようにするための注意点がありますが、その注意点は被害者の年齢層によって全然異なります。
成人の方は、職場でこれまで当たり前のようにできていたことができなくなってしまって、職場内や出先でトラブルをおこしてしまうことが多くみられます。例えば、出先でお客さんと言い合いになってしまうとか、これまで当たり前にできていたことができなくて社員の方と喧嘩してしまうことがあります。
そうすると、逆に考えて、交通事故にあって、「頭部外傷」「脳挫傷」「頭蓋骨骨折」「びまん性軸索損傷」「クモ膜下出血」などの診断を受け、事故後に今までおこしたことのないようなトラブルを仕事先でおこした場合には高次脳機能障害でないか疑って下さい。
次に、高齢の方の注意点ですが、高齢者の場合は、事故後に記憶力の低下などの症状があらわれても出ても年のせいにされてしまい、病院でも家族内でも見過ごされてしまうことがあります。
したがって、高齢者の方は、年のせいにしないで高次脳機能障害を疑う必要があります。
また、子どもの場合は、脳の他の部分が補完的に働いてある程度回復するという面もあって少し長い時間をかけて経過を観察しなくてはいけないということと、治ってほしいという強い親心故に見落しの原因になることがありますので気を付けてください。
ただ、一般の方は上記の注意点について自分で判断するのは難しいと思いますので、成人の方でもお子さんでも高齢者の方でも、交通事故で頭に怪我をしてしまい、「頭部外傷」「脳挫傷」「頭蓋骨骨折」「びまん性軸索損傷」「クモ膜下出血」「硬膜下血腫」などの診断を受けたときは当事務所までご連絡下さい。